スチールヘッドフィッシング

しばらくご無沙汰しておりました。

今年2月16,17の2日にわたり友人のジムに誘われてバンクーバーアイランドのスチールヘッド釣りに出かけた。
バンクーバーアイランドはバンクーバーの沖に浮かぶ島で面積は32,000平方km、日本で言うと九州より少し小さいくらいの大きさである。島の産業は林業、水産業と観光です。島で一番大きな町は最南端にあるビクトリア市で、州都でもある。バンクーバーはBC州最大の都市であるが首都(日本で云う県庁所在地)ではない。

ジムと私は同じ会社に勤めていたが、いまは2人ともリタイアしている。年齢は彼の方が上だが、リタイアしたのは彼の方が早く、ジムは50歳そこそこで親の面倒を見るため、早々リタイアした。リタイアした後もコンサルタントとして活躍している。時々、彼が仕事を回してくれ、去年の12月にある日本のガス会社のコンサルティングの仕事を2人でやったばかりである。

スチールヘッドと言うのは川と海の間を往復する降海型のニジマスで、そのため普通の川にいるニジマスより魚体が大きくなり、ニジマスと同じようにファイトするので釣り人にとってはどうしても一回は釣りたい魚の1つである。サケと違い産卵しても死なず、何回か川と海の間を往復する。もちろんスチールヘッドが生息しているのは、北米西海岸では太平洋に注いでいる川であるから、釣れるのはカリフォルニア、オレゴン、ワシントン、BC、アラスカ諸州ということになる。
ジムと私が一緒に釣りに行こうと話し合っていた矢先、彼がMurphy Sportsfishingと言うガイド会社を見つけ、良さそうだということで急遽2月に行くことになった。

ところがうかつなことに2月16,17日はバンクーバーオリンピックの期間中なのに気づいて、あわててカルガリー・ビクトリア間の航空券が取ろうとしたが、ジムは取れたが、私は取れなくなりあせった。しかし少しポイントは多く使う羽目になったが、エコノミーからビジネスに切り替え、直行便は取れなかったが、バンクーバー経由の航空券をようやくとることができた。

2月15日バンクーバー経由でビクトリアに着くと、先に着いていたジムが迎えてくれた。ビクトリアからレンタカーで2時間半ほど北に行き、そこから太平洋岸に向かい、30分ほど杉の巨木の茂る山の中に行くと、目的地のポート・アルバーニー(Port Alberni)に着く。ポートアルバーニーは太平洋から43km内陸だが、川で結ばれているため、外航型のクルーザーが繋がれている。ここにMurphy Sportsfishingのロッジがあり、ここが今晩の宿である。


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明くる日7時30分にガイドのローリー(Rollie)に会った。彼に「フライフィッシングの竿はいるか」と聞くと「要らない」と言うことなのでフライフィッシングの竿は宿においていくことにした。
ローリーのトラックに乗り、インディアンの居留地の中をとおり、トランプ(Tramp)川に着いた。すでにガイドの船が4艘待っていた。トランプ川は川幅はそうでもないが、流れは前日の雨で水量はかなりある。


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トランプ川のスチールヘッドフィッシングに使う船は、アルミの平底船かゾディアックのようなゴムボートである。プロペラは外部からは見えず、隠れたプロペラで水を吸い込み、それを後ろに吐き出すジェットボートのタイプである。ジェットボートでないと、浅瀬の多いトランプ川は上流に上れない。推進機は45,65,95馬力ですべてヤマハだった。
上流に向かって20分ぐらいして、ジムと私は船を下り、川岸を500mくらい歩く。理由は浅瀬があり、船底をこすらないようにするためである。上流で再び船に乗り、最初の釣り場に向かう。ここは川が左右に別れ右川は倒木がたまっていて、流れもそのため少しゆっくりになる。良さそうなプールもあり絶好の釣り場に見える。


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ローリーが釣り方を教えてくれる。ちょうど我々の立っている頭の上に木の枝が張り出していて、気をつけないと糸を引っ掛けてしまう。リールはシマノのカルカッタ(Calcutta)と言うリールで、ネーミングになるほどとおもって笑った。後で帰宅して調べてみると日本円で3万から4万円くらいで、高いのにびっくり、プロが使うのだからちゃんと理由があるのだろう。竿もシマノで長さは3mくらいである。糸はMaximaの15ポンド(日本の規格は知りませんが、大体規格の倍くらいの重さの魚まで大丈夫です。したがって15ポンドだと13.5kgくらいの魚までは大丈夫です)。浮き(写真3)はポリウレタンの筒型で径は3/4インチ(19mm)、長さは6インチ(約15cm)である。糸を浮きの上から斜めに通し、2回ほど胴に巻きつけ下の胴の脇からまた通し下の平面から出す。遠くから見ると上から刺さって、下に出ているように見える。変わっているのは錘で普通の丸い鉛でなく、チューブ(中空)である。径は3/16インチ(4.8mm)である。これを10cmくらいの長さに切り、錘とする。


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ルアーは基本的には3種類である。最初はサケの卵のイミテーション、つぎはレッド・ワームと言ってピンク色のプラスチックのミミズである。最後は小指の爪くらいの大きさの銀色の金属片が2枚ついたアトラクター系のルアーである。
釣り場に着いてすぐ、ローリーが釣り方を教えてくれる。「こうするんだよ」と投げた2投目にスチールヘッドがかかった。


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5kgくらいの放流したスチールヘッドである。天然か放流したかは、アブラビレを見るとわかる。アブラビレが切り取ってあれば放流もの、アブラビレが切り取ってなければ天然ものである。しかしこれはローリーの腕であり、私の釣った魚とはいえない。残念!!


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一つ困ったことがあった。シマノのルアーのドラムの中で糸がお祭り(英語で言うバーズ・ネスト=鳥の巣)になることである。右手親指で常に軽く押さえておくのがコツなのだが、なかなかコツが飲み込めず、肝心なところでお祭りになり、そのたびにローリーの手を煩わせ、いらいらする。結局昼過ぎに何とかお祭りにならない程度にルアーが使えるようになった。
同じ釣り場で今度はジムが同じくらいのスチールヘッドをあげる。何匹かかけるとなかなか釣れなくなる。そこで午後から下流に移りもう一つのいい釣り場に移る。ここは上流に島があり、島で分けられた左右の流れが島の川下側でまた合流するが、大きな倒木で流れが2つに分離されている。その右側で釣る。このスポットがいいのは、2人同時に釣れることである。上流の倒木のたまった釣り場は、2人同時に釣ることはできず、ジムと交代で釣った。ここはルアーを流すのではなく、どんどん糸を出して浮きが見えなくなるまで流してまた糸を巻いてボートのそばから流す、この繰り返しである。しばらくして私に当たりがありようやくネットに入れる(写真5)。やっと自分で釣った初めてのスチールヘッドである!!。その直後、それより大きな魚をかけたが、これは目の前に来て逃げられてしまった。調べてみると鉤をとられていた。満足してロッジに戻る。夜はジムと街に出てレストランでハマグリとムール貝のゆでたのを食べる。うまかった!!


二日目の朝になった。前日同様ローリーが迎えに来る。外に出ると霧が深く、昨日より寒い(写真1)。気温は5度ぐらいか。
下着、長袖のシャツの上にセーター、フリースを着て最後にスキー用のジャケツを着込む。スキー用のジャケツは釣っているときには必要がないが、船で上流に向かうときは、風をまともに受けるので不可欠である。下は股引をはく。
前日同様、倒木がダムを作っている最初の釣り場に着く。最初ジムが釣った後、私の番が来て3投目に金属片のルアーに当たりがあり天然のスチールヘッドを釣る。


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6kgありそうである。これは規則によりリリースする。

その後、昨日大きなスチールヘッドを上げた下流の釣り場に移り、ピンクワームでもう一本あげる。これは放流ものなのでキープし、家にお土産としてもって帰る。ジムも釣る。


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途中でローリーはボートを急流の大きな石に乗り上げ、モーターをかけたまま、左手でエンジンを操作しながら、右手で岸まで30cmのところや、流れに張り出した木の下を狙って、キャストする。プロとはいえ見事なものである。
昼食時にローリーと家族のこと、バンクーバーアイランドの景気とか釣り一般の話をする。彼は37.8歳で、もう20年間釣りのガイド一本である。たぶん指名客が多いのではないかと思うが、一年のうち10ヶ月は客がついて働いているとのことである。運が良いこともあるが、腕のいいガイドである。今回の我々の成果も彼のおかげである。奥さんと7歳の女の子がいて写真をトラックに飾っている。ローリーもそうであるが、日本人と比べカナダ人はたくましい。バンクーバーアイランドは原木の輸出を認めるようになって、製材の仕事が激減したが、それでもみんなたくましく生きている。ローリーは海も、フライフィッシングもやると言うことなので、秋にまた彼をガイドに雇って、コーホー(サケの一種)かスチールヘッドのフライフィッシングをやってみたい。船をあがったところで、2人からと言うことでローリーにチップを渡す。
明るいうちに、ビクトリアに戻るため3時の予定を2時に切り上げ、ロッジに戻り、支払いを済ませビクトリアに向かった。ビクトリアで一泊する。
翌朝、帰りの飛行機に接続するリムジンバスが来るまで、ビクトリアの市内をぶらつく。桜が満開である。


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ビクトリアは東京より寒いはずなのに桜の満開と言うのは意外である。日本料理屋でうどんを食べてホテルに戻って帰り支度をした。
プロから学んだ釣りの極意
以下はローリーのすることで気がついた釣りのコツである。フライフィッシングにも使えそうである。
流れの速いスタンプ川のような川では、いかにルアーを魚がいる川底に早く沈めるかが勝負である。その点ではウレタンの浮きと中空の鉛の錘の組み合わせは最適である。中空であるために石の間にひっかかることも少ない。
浮き下は錘が川底をバウンドするくらいにするのがコツであるが、彼は最初は少し短めにして、20cmくらいずつ長くしていく。逆にやってはいけない。
同じルアーを7,8回流すと魚は見向きもしなくなるので違うタイプと取り替える。特に小さなプールはそうである。
つれるのは2投目が一番多い。これは一回目は魚が見逃して2回目に流れてきたときにルアーに飛びつくようである。しかし3回目、4回目と回数が増えるにつれて同じルアーでは当たりがなくなる。したがって最初のころに精神を集中しておいたほうがよい。

費用
バンクーバーに着いたとして、バンクーバーからビクトリアまで25分のターボプロップ機にのるか、バスでバンクーバーからビクトリアまでの費用がかかる。ポートアルバーニーに一番近いのは、コモックスというローカル路線の飛行場であるが、便数はビクトリアからより少ない。
ビクトリアなりコモックスからポートアルバーニーにははレンタカーで行くのが最良。バスのビンもあると思うがあきらめたほうがよい。ロッジまでは直接自分で行くより仕方がない。
Murphy Sportsfishingのロッジは1人、一泊C$259である。$259にはガイド料(釣り道具込み)、朝食と昼食(サンドウィッチとコーヒー)がつく。
トランプ川でスチールヘッドを釣るためには、BC州のライセンス(いろいろあるが私は$31/日を2日分買った)が必要である。さらにスチールヘッドの料金が加わり合計CS$102であった。ライセンスは、ポートアルバーニーからロッジに向かう途中の雑貨店で売っている。
以上を合計するとチップを入れ大体C$1,000(日本円で¥88,000)弱である。これは夕食、アルコール込みである。
高いか安いかは、その人しだいであるが、地元の人ならともかく遠くから来て自分で釣り場を探して、釣るというのは時間と金の無駄遣いである。

ガイド会社
お奨めは、何度か文中に出てきたMurphy SportsFishingです。ウェブサイトがあるので見てください。私の写真もありました。

http://www.murphysportfishingnews.com/Port_Alberni/Stamp_River_Report/Stamp_River_Report.html


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by angling_net | 2010-03-13 12:35


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