魚釣りの四つの段階
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釣りには四つの段階がある。
最初は「とにかく一匹釣りたい」‥‥‥いわゆるビギナーの心境である。しかし、この第一段階をバカにしてはイケナイ。右も左も分からない初心者が、生まれて初めて魚を手にしたときの感動はとてつもなく大きい。釣りのすべてがここに凝縮されていると言っても過言ではない。すべてここから始まるのである。
壁に突き当たった釣り人は第一段階を思い出さなければならない。初心を忘れてはならないのだ。

そして、一匹釣れると今度は「たくさん釣りたい」と思うようになる。もっとたくさん、あるいは人より多く‥‥‥と欲張り始める。当然のことではあるが‥‥‥これが第二段階である。そして、鬼畜の如く幼魚、稚魚までも釣りまくる。クーラーを満タンにして満足感に浸る。自分が名人上手だという錯覚に陥りやすい時期だ。

数が釣れるようになると小物では満足できなくなる。「大きいのを釣りたい」と願うようになる。一寸でも一分でも大きな魚を釣りたいと思うようになる。これまた当然至極のことであるが‥‥‥これを第三段階と呼ぶ。大物を求め東奔西走する。そして、大きな魚を仕留め征服感に浸る。人間の欲望とは如何に際限のないものか。

最終段階になると「数や型にこだわらず釣りを楽しみたい」と考えるようになるらしい。つまり一般の「釣り」の概念を超越して、釣り人そのものが水や空気のような存在と化す。自然に溶け込み、生物に対する慈しみが生まれるという。ここに至るには相当な修行と熟練を要する。凡人には至難である。あらゆる煩悩を捨て去り、純粋に魚と戯れるのである。

ベテランと呼ばれる釣師のおおかたが第三段階で留まっている‥‥‥あるいはそこで終わる。名人、達人と言われる釣り人はただの大物釣師に過ぎない。つまり、第三段階と第四段階の間には、ひとまたぎではとても超えられない深い溝がある。さて釣り人はどうやってこの溝を超えるのか‥‥‥これがモンダイである。

長い間釣りをやっているが、実は私も第二段階と第三段階を行ったり来たりしている凡人である。ついつい数や型を口にしてしまう。まだまだ生臭い未熟者である。いつかは第四段階へ上り詰めたいと願っているのだが‥‥‥むずかしい。


23 June 2001
 Ikasas Ikuy








































































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by angling_net | 2010-03-23 02:46 | 独り言


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