すきっぷじぇーむす
Skip James

a0110205_16464183.jpg■Skip James (Nehemiah James)
■1902.6.9 ~ 1969.10.3
ミシシッピ州ベントニアのホワイトヘッド農場に生まれる。子供の頃、ヘンリースタッキー、リッチグリフィスからベントニアスタイルと呼ばれるギターを習う。陰鬱なファルセットを用いた独自の内面的ブルースを編み出す。一旦ブルースの世界から消えるが1960年代に再発見され数多くの録音を残し1969年に他界。
癒しても癒しても、癒しきれない深い悲しみが聴こえてくる。久しぶりにスキップジェームスを聴いてみて、「ああ、ブルースはこんなにも暗い音楽やったんか」と再認識させられた。エルモアや、マディの、あるいはライトニンやビッグビルの、あの陽気で元気でジンジンするリズムは、いったいなんだったのか?と考えさせられる。いや、あれもブルース。そして、これもブルース。それにしても‥‥‥。
MacのCD-ROMドライブに「嘆き」以外の何ものでもない「スキップジェームス」を放り込むと、ジジジジというノイズと共にしみじみとしたギターが始まる。このギターが実に素晴らしい。この手のブルースを聴くときは、ロバートジョンソンの場合もそうだが、ちゃんとしたオーディオ装置で聴くよりも、コンピュータの安っぽいスピーカーを鳴らした方が断然いい。安物のCDラジカセなどもいい。あ‥‥‥話がそれてしまった。
ややして、スキップの深く悲しげな歌声が流れてきて、息苦しさに、思わず窓を開けたい衝動に駆られる。部屋の空気は湿って重くのしかかってくる。CD一枚聴ききることなく、イジェクトボタンを押してしまう。‥‥‥スキップジェームスを聴くときのパターンである。最後まではとても耐えられない。しかし、また聴きたなるる。世界中で最もブルースらしいブルース、それがスキップジェームスのブルースである。
例えば、サンハウスのデスレターブルースは悲しいけれど、スキップジェームスの曲はすべてがそれ以上に悲しい。サンハウスには力がみなぎってて、悲しみの中にもそれに打ち勝つ力がある。しかし、スキップジェームスの歌にはそれがないから救われない。
スキップジェームスのブルースから大きな影響を受けたロバートジョンソンも、このファルセット唱法を聴いて、息苦しさに窓を開けたのだろうか?と、「22-20 Blues」を聴ききながらふと思った。
スキップジェームスの「スキップ」というのはニックネーム。いつも元気でピョンピョン跳ね回っていたからだそうで、曲のイメージからは随分かけ離れたニックネームである。
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by angling_net | 2008-02-19 16:53 | 辞書


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